大阪大学中之島芸術センター・大阪大学大学院人文学研究科・大阪大学総合学術博物館主催
中之島に鼬を放つⅢ―大学博物館を共創するアート人材育成プログラム
都市のアルケオロジーⅢ
中之島デリバティブⅢ
ここに記載されている内容は、大阪大学が主催する「中之島に鼬(イタチ)を放つー 大学博物館と共創するアート人材育成プログラム」の一環で、参加した受講生が昨年に引き続き未来の大阪を大胆に予測したものです。〕1年後予想に加えて、10年後、100年後の予想も実施しました。
1年後予想
A:1年後の大阪(2023―2024)予想
B:それにそなえてどうするか?
A:中国人より西洋人の観光客が多い。観光JP大阪がアニメと美味しく庶民的で安全な大阪が全世界に広がっている
B:普段通りに通勤時にキョロキョロとセンスを勉強する
A:大阪関西万博に向けて、見たことがない乗り物が増える。
・水上交通網が再び見直されて、移動の選択肢が増えている。
・流行語『知らんけど』に続き、朝ドラ『ブギウギ』が後押しし『よう言わんわ』が流行語大賞にノミネートされる。
B:元々鉄道ファンですが、乗り物への知識を更に磨いておく。
A:2025年大阪関西万博に備えて街を活気づけようと躍起になっている。大阪が京都を抱き込んでイベントを行う。
B:開催事業で嚙めそうなところがないか情報をよくチェックする。
B:普段通りに通勤時にキョロキョロとセンスを勉強する
A:観光客は中国人より西洋人が多くなっている。
B:変わりなく過ごしている。
A:2025年大阪関西万博を控えててんやわんや状態に陥る。
・目の肥えた高齢者たちに101年前の大大阪時代がクールOSAKAとして一大ブームとなる。
・酷暑時に新型ウイルスが大流行し、緊急事態宣言が発出される。
B:職場で万博に向けて空飛ぶ車往復ツアーや水路往復ツアーの発売を検討する。
・個人で中之島エコミュージアムツアーガイドをする。
・職場で新型ウイルスに備えてゼロゼロ融資対策を実施する。
A:2025年大阪関西万博に向けて、国際都市としてのインフラ整備が進む。
・観光業や物販業が大忙しとなる。
・土産物の種類の増加、飲食店の外国語対応が増える。
・いかに外国人にお金を落としてもらうかを考えるセミナーが増える。
・水の上から大阪を見るツアーが増える。
・コロナは過去のものとなり、コロナの話すらしなくなる。
・物価高がすすみ、より生活が苦しくなる。
・円安傾向が普通の状態になり、外国人観光客への期待が大きくなり、輸出品の開発が進む。
・国の予算も文化的なものに対して減少し、経済や少子化等対策が増額されるが少子化は止まらない。
・国は国民のたんす預金を引き出すためにいろんな対策を打ってくる。
B:外国人向けに大阪らしいペーパークラフトやハンカチの開発を考える。
A:大阪関西万博で狂乱状態。
B:大阪人ではないので、研究者の目線で冷徹に分析したい。深く関わる気も余裕もない。
A:盛り上がらない大阪関西万博の盛り上げに必死になっている。
・中国の団体客が来るようになったが、以前のような爆買いがなく期待外れ。
・体験などのエンターテイメントが出現し、万博アピールを積極的にするようになる。
・物価高は続き、我慢を強いられる。
B:何もしない。想像以上のスピードで進む現代に、自分の能力では突き進めない。たどり着いた先々で考える。
A:パンデミックの収束による一時的な経済回復
・外国人観光客で賑わう
・パンデミック前の世界に戻ろうとするものと、学びを活かし新しい世界を作ろうとするものに二極化。
B:非接触が求められるパンデミックの中で、デジタルアーカイブと出会い、そこに記録すべき地域文化資源の存在を知る。地域文化資源デジタルアーカイブを制作する、無形地域文化資源をアーカイブするところまで辿りついた。今後はデジタルアーカイブの教育活用のカタチを模索し、これを見える化に繋げるための努力をしていく
A:今よりも人の動きが活発になっている。新しいインスタ映えする食べ物がふえている。
B:食べに行きたい。
A:大阪関西万博に向けて、夢洲界隈の工事関係や海外観光客増加の対応で、ごった返している。中之島や長堀界隈の運河の整備が進み、小型船が観光資源に寄与し始める。多くの市民は無関係にマイペースの生活をしている。
B:猥雑な大阪とはならないように、中之島を芸術の都市とすべく、微力ながらも役立つように活動する。
・普段通りに通勤時にキョロキョロとセンスを勉強する
A:阪神タイガース優勝。物価高騰。見た目の景気は良くなっているように見えるが、空回りして、より貧富の差が激しくなる。負けた人がやけを起こし治安は悪化する。人びとの心がやられたころ、それを力に変わった芸術(演劇も含め)が流行りだす。
B:物価上昇に対して株を買う。治安悪化に対して身体を鍛える。人々が何かを思えるように演劇を続ける。
A:大阪関西万博を辞退する国・地域が続出。計画を見直さない国・万博協会に、大阪は賛成・反対に分かれて対立が発生。
B:大阪関西万博までの工程表をチェック。今のうちに見ておく、写真などに記録しておく。
A:大阪人の人の好さというか調子乗りなところというか、とにかく愚かさが全開する感じで、2025年開催予定の大阪関西万博に向かって準備が加熱しているのでは。
気温はますます暑くなる。
B:70年大阪万博のときに起きたことを思い出したり調べたりしながら、今度の大阪関西万博に関連して起きる(起きている)であろうあれやこれやの一部始終を観察したい。
A:大阪関西万博を目前に街中が少しずつ変化し始め、古くて物語を持つ場所が重宝される。
アクセシビリティを求めるがゆえに失われた風景が生まれる。
多くの人がひとつの目的地を目指すため、意志をひとつにする引き換えに破壊される景色があるのかもしれない。
B:記録したい。写真なのか、音声なのか、自分の眼に焼き付けたい。伝える人がいるなら、
手紙を書く。
A:大阪関西万博に向けて人の移動や経済が活性化している。
B:他府県民として静観する。
A:インバウンドにより外国人観光客が急増。
大雨により淀川の堤防が決壊、梅田の中心地の大半が水没。
2004年問題により、流通システムの見直しが図られ、倉庫の利便化、集約化が起こり、
大型倉庫の跡地にテーマパーク建設案が浮上する。
B:都市の空地で人々が野宿する為の法制度の整備を促す活動を行う。
梅田が壊滅状態になっても困らないように、自分の生活の中で都市に依存している部分を洗い出し、依存しているものがあれば解消しておく。
大型倉庫の跡地利用について、自分なりの案を考えておく。
A:現実を鑑みた1年後
・万博で次々に膨れ上がる赤字は民間企業の支援や、府民からのクラウドファンディングにより補填される。
・東京オリンピック・パラリンピックで明るみになった賄賂問題が万博では開催以前から次々と露呈されていく。
・「いのち輝く未来社会のデザイン」のテーマを基に、ウェルネス・AR・デサインを軸とした機運上昇イベントが大阪の各地で多数開催されている。
・大量の企業広告や、タイアップのテレビ番組により、万博に行かなくては取り残される様な気持ちを仕掛けられてく。
・勢いのままIR構想にまっしぐらに向かっていく。
有りえないが想像してみた1年後
・全く建築の進まない状況に、突然国から万博に対して驚きの支援予算がつく。
・急展開に万博のコンセプトからの見直し、実現できなかった2020東京オリンピック・パラリンピックで実現できなかった、ザハハディド氏の新国立競技場案を採用し万博施設を建築する。
・材料費等の高騰から始まった進まない建設に延期・中止案など錯綜し、結果中止になる。何もない咲洲と莫大な税の負担が残る。
B:私は現状では万博に呈して批判的な考えが先行しているが、生まれてくるクリエーションや、コミュニティーに対してはフラット視点をもち、良し悪しを精査できる様に知見を広げたい。
A:大阪関西万博に向けて交通網が整備され、水路の便も増えると思います。
B:橋爪節也先生の講義以外でも船で大阪を旅する。
A:キャッシュレス本格化(万博の予行練習)。領収書どないすんねんの声多発。国は領収書も電子化推進。でも人は変わらんのでなんだかんだ現金使ってる人が多い。
B:使う機会が減りそうなので、新しい財布を買うことはないかな、、、
A:インバウンドがさらに増え、ホテルがさらに値上がり。家賃が値上がりし、個人商店が減って行く。
中之島周辺に大阪のギャラリーがあつまっていることが徐々に認知されはじめ、西天満や船場などギャラリー巡りする人が増えてくる。
大阪全体が観光化、観光客向けのアトラクションや見どころをどんどん増やしていくようになる。
大阪関西万博関連のイベントが増加
B:大阪の町の話を地元の人たちから聞いて、大阪をもっと知る
変わりつつある中で、過去のことをしっかりと掘り返して、点と点を結んでいく作業を自分の中でお越していく
地元の人達がよく行く、オススメのお店、昔ながらのお店を知ることで、食とアートをセットにしたイベントやツアーをつくる
アートスポット&大阪のご飯スポットのWEB版のマップを制作(英語&日本語)
A:大阪関西万博開催にむけ、突貫工事がおこなわれたり、勿体ない精神を理由に簡略化を勧めていたり、ベンチャー企業が新たに参加の名乗りをあげたりと、何だか重みのない?サブカルチャーの集合体が、展示に幅を利かす様になるかも。
要するに、中止にならない様間に合わせる動きがどんどん発生している。
で、大阪人は、万博開催に冷めてきている。
B:傍観者でいるだけかと。仕事に絡む事は、ないと思うので。。。
A:大阪関西万博の機運が盛り上がらず、開催を危惧する声がマスコミを賑わす。
道頓堀界隈に飽きた外国人観光客が、東大阪や富田林、河内長野、枚方、高槻、箕面、池田など普通の街の中の、普通の大阪人が聞いたこともないようなスポットにも頻繁に出没するようになる。
B:自然体
A:大阪関西万博に向けて道路の整備などが行われて、道が綺麗になる。
B:道頓堀や天王寺など雑多とした街並みをカメラに収めておく。